毎年2月中旬から3月中旬までの1ヶ月間で行われる確定申告。
確定申告を行った結果、税金が還付されたり、又は確定した税金を収めるということが発生します。
そんな時に、いつも使っているネット銀行だと還付を受けられなかったり、税金の振込が出来ないケースがあるのをご存知でしょうか?
今回はそんなネット銀行と税金の還付と支払いについて私の体験をもとに解説していきます。
税金の還付先として利用可能なネット銀行
確定申告した際に、余分に徴収されていた税金の還付を受け取る口座としてネット銀行の口座は一昔前までは利用出来ませんでした。
しかし、現在では主要なネット銀行口座であれば、税金の還付金を受け取ることが可能になっています。
私の方で確認している範囲では下記ネット銀行の口座であれば還付金の振込先口座として登録して払込が行われます。
- 住信SBIネット銀行
- 楽天銀行
- ソニー銀行
- 新生銀行
- イオン銀行
税金の支払い方法
今度は税金を支払う方です。
税金の支払い方法としては下記5種類があります。
- 口座振替
- 振込
- クレジットカード
- 銀行又は税務署窓口での現金支払い
- コンビニ店頭での支払い
このうちネット銀行が絡んでくるのが1番の口座振替と、2番の振込による支払い方法です。
ネット銀行で税金の口座振替は可能か?
口座振替は一度設定を行ってしまえば、後は勝手に税金を没収していくので楽です。
但し、注意点としては引っ越しなどで住所が変わって管轄する税務署が変わった場合は改めて口座振替手続きが必要になります。
また、これは実際に私も経験したことがありますが、いざ口座振替の手続きをしようとした時に銀行への届出印を間違って期限内に登録ができず、後日税務署から催促状が届いたことがあります。
そんな口座振替ですが、残念ながら現状殆どのネット銀行で税金の口座振替に対応しているところはありません。
確認したところでは、下記5つのネット銀行は税金の口座振替に対応していませんでした。
- 住信SBIネット銀行
- 楽天銀行
- ジャパンネット銀行
- ソニー銀行
- イオン銀行
完全なるネット銀行ではないですが、新生銀行は申告所得税の口座振替支払いに対応しています。
ネット銀行で税金の振込は可能か?
口座振替による税金の支払いは殆どのネット銀行は対応していませんでした。
続いては、振込による支払いについてはどうか確認してみます。
インタネットバンキングによる税金の支払いにはペイジー(Pay-easy)と呼ばれるシステムを利用する必要があります。
【公式】いつでもどこでもカンタンに支払える“ペイジー”のご紹介
このペイジーをネット銀行は利用することができるのでしょうか?
確認してみたところ、利用できるところと、利用できないところに分かれました。
ペイジーを利用できるネット銀行
ペイジーを利用できるネット銀行としては、楽天銀行、ジャパンネット銀行があります。
住信SBIネット銀行、新生銀行などそれ以外のネット銀行ではペイジーを利用できないため、振込による税金の支払いも出来ません。
ペイジーを利用した税金の支払い方法
2017年2月に確定申告を行った結果、2016年(平成28年)分の税金額が確定したので実際にネット銀行のペイジーを利用して税金の支払いを行いました。
今回は楽天銀行を利用して手続きを行いましたので、その流れについて紹介します。
楽天銀行のサイトにアクセスして、ログインします。
「振込」を選択します。
すると、下記画面が表示されるのでペイジーの部分をクリックします。
すると、下記画面になります。
今回は確定申告による所得税という国税の支払いなので「国庫金のお支払」をクリックします。
次に払込内容の入力を行います。
支払い先の収納機関として00200の国税庁を選択します。
次に納付番号、確認番号、納付区分の3つを入力します。
これら3つの番号や区分については、下記の番号を入力します。
納付番号:利用者識別番号を入力
確認番号:電子納税用の暗証番号を入力
納付区分:入力方式による納税手続|e-Taxを参照
納付区分については、今回私の場合でいうと3204428になります。
入力して「次へ(確認)」ボタンを押します。
すると下記のように払込先となる税務署が表示されるので、正しいか確認して、収める税金額を入力して「次へ」をクリックします。
税務署への払込内容を確認し、更にペイジーの利用規定への同意を行い、振込用の暗証番号を入力して「払込実行」ボタンをクリックします。
Pay-easy(ペイジー)利用規定 | ご利用規定 | 楽天銀行
これで確定申告による税金の支払いは完了です。
ペイジーの利用明細を確認すると、下記のように過去の支払い状況も確認出来ます。
その他の税金支払い方法
ここまでネット銀行を利用した税金の支払い方法について触れてきましたが、税金の支払い方法としてはネット銀行を利用した方法以外にもあります。
クレジットカードで国の税金を支払えるようになりました
1つ目はクレジットカードです。
2016年まで所得税のような国税についてはクレジットカードでの支払いは出来ませんでしたが、2017年からクレジットカード払いが可能となりました。
それに伴って国税庁は国税をクレジットカードで支払えることをPRするためのサイトを2017年1月に開設しています。
クレジットカード支払いによるメリット
クレジットカードを利用した税金の支払いが可能になったことで、休日、夜間関係なく税金の支払いが可能になりました。
前述したネット銀行などでインタネットバンキングを使って支払うペイジーでも同様のことが言えますが、銀行の場合はペイジー決済に対応していない銀行も数多くあるのに対して、クレジットカードならば、カード保有者なら誰でも支払いが可能になります。
また、クレジットカード払いのメリットとして支払いに対してポイントが付くということもあります。
ポイント還元率が高いクレジットカードを利用するより恩恵を受けることが出来ます。
年会費無料のクレジットカードで還元率が高いカードとしては、リクルートカードやP-One Wizなどがあります。
しかしクレジットカードによる税金の支払いにはデメリットもあります。
クレジットカードで税金を支払うことのデメリット
それはクレジットカードでの税金支払いについては所定の手数料がかかるということです。
具体的には以下のように納税額1万円あたり82円の手数料が発生します。
納税額と手数料の関係
納付税額 | 決済手数料(税込) |
---|---|
1円から1万円 | 82円 |
10,001円から2万円 | 164円 |
20,001円から3万円 | 246円 |
30,001円から4万円 | 328円 |
40,001円から5万円 | 410円 |
以降、1万円を超えるごとに決済手数料82円が加算されます。 |
手数料の比率としては、最も低い場合でも納税額に対して0.82%の手数料が発生します。
支払う税金の額がちょうど 1万円や2万円といったきりのいい数値であれば楽天カードのようなクレジットカードのポイント還元率が1%以上のカードを利用して払った方がお得ということになります。
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しかし、納税額が5000円だったりすると手数料率は1.6%になってしまうため殆どのクレジットカードではポイント還元を考慮しても現金で払った方が良いことになります。
銀行窓口及び税務署の窓口で直接払う
時間がある方は銀行の窓口や確定申告書を提出する際に税務署の窓口で払うのが楽です。
しかし、e-Taxで確定申告を電子申請しているのに、税金の支払いだけわざわざ窓口で行うのは非効率だといえます。
コンビニでも支払い可能
コンビニで税金を支払うことも可能です。
しかし、コンビニ店頭で支払える税金の額は30万円以内の場合に限られます。
今回私の場合は納税額が30万円よりも多かったので前述したネット銀行のPay-easyを使った支払いを行なったというわけです。
まとめ:税金関係で便利なネット銀行
確定申告による税金の還付と支払いに関連して、ネット銀行及びクレジットカードなど新しい支払い方法について解説してきました。
今回改めて調べてみて、現状税金関係で便利なネット銀行として楽天銀行、新生銀行だといえます。
新生銀行はペイジー決済は出来ませんが、口座振替が可能で、なにより日常使う上で各種コンビニATMでの引き出し手数料が無料という点が魅力的なので私もメインバンクとして利用しています。