株式会社スマートプラスが開発しているSTREAMというアプリをご存知でしょうか?
株の売買する際の売買金額に関係なく手数料が0円、すなわち無料というのが大きな特徴となっているアプリです。
以前から口座開設していたのですが、今回実際に株の売買をしてみたので、本当のところどうなのかこのブログでレビューしていきます。
STREAM(ストリーム)の手数料が無料に出来る理由
STREAM(ストリーム)は、従来型の株式売買手数料が無料となっています。
ここで言う従来型の手数料というのは、買い注文や売り注文一回あたりの約定時にかかる手数料のことをいいます。
しかし、ここで疑問に思うことがあると思います。
それは手数料を無料にしてしまったら、スマートプラス社にとって利益が無いじゃないか?
利益が無ければ会社は倒産してしまいます。
そこで当初私は、FXやCFDのような差金決済方式を採用して約定時の株価にスプレッドを乗せることで利益を得ているのかと思いましたが、それは少し間違っていました。
スマートプラス社のSTREAMアプリがどこで利益を得ているかというと、私たち利用者からの注文をSOR(スマート・オーダー・ルーティング)方式で東証と東証立会外取引にそれぞれ出します。
そして、東証立会外取引での約定価格が東証に対して有利な結果となったときに、その差分のうち半分を手数料として受け取るというビジネスモデルになっています。
ちなみに、SOR注文はネット証券大手の楽天証券でも利用できるのでSTREAMの専売技術ではありません。
楽天証券を12年以上利用して感じたメリットとデメリットを解説
STREAMアプリを使った株の売り方と買い方
STREAMの口座開設が完了して口座への入金が完了したら、上場企業の株を手数料無料で売買できます。
実際に日産自動車の株をSTREAMアプリを利用して売買してみました。
株の買い方
まずは、STREAMアプリ内で取引したい企業を検索します。
検索した結果から、取引したい企業を選択すると、下記のように、企業概要やチャート情報、四季報の情報を閲覧できます。
ここで、取引するボタンをタップすると取引条件の入力画面となります。
STREAMでは一般的な現物株の売買以外にレバレッジを効かせた信用取引も可能です。
今回は、現物株の買い注文を出します。
買い注文では、注文を成行で出すか、指値で出すかを選択します。
指値注文は、指定した株価以下で取引する注文方法で、成行注文は、株価を指定せずに注文を出す方法になります。
当然成行注文の方が取引は成立しやすいといえます。
STREAMアプリでは、成行注文と指値注文以外に、逆指値注文も可能です。
逆指値注文は、詳細設定を有効にしていると入力できます。
逆指値注文は、株価が指定した株価以上や以下になったときに注文を出す方法です。
今回は、成行で発注で出してみました。
同一銘柄をSTREAMアプリと楽天証券で同時注文した結果の比較
手数料無料のSTREAMアプリを利用する上で、本当に有利な取引が出来ているか確認する必要があります。
そこで、同じ日に同じ成行注文を楽天証券からも出して、約定結果を比較してみました。
どちらも約定株価は同じ945円でした。
そしてSTREAMの方は手数料が0円ですが、楽天証券では90円の手数料が発生しています。
株の売り方
続いて、買った株を売却した場合についても同様に比較してみました。
STREAMアプリで保有株を売却するには、アプリ内の資産状況を確認するメニューを開きます。
そして、保有株の赤枠内をタップします。
そうすると、保有しているポジションが表示されるので、現物を売却するボタンをタップします。
後は、買い注文の時と同じです。
さて、保有株売却時における楽天証券との比較ですが、注文は同じく成行注文で、取引所が開くタイミングで約定する条件にて比較しました。
約定結果は、以下のようになっています。
これらを見て頂ければ分かるように、保有株を売却した時についても、約定価格は楽天証券とSTREAMで同じ955円でした。
そして、楽天証券は株を売却した時にも90円の手数料が発生しています。
すなわち、楽天証券を利用すると株の売買で180円の手数料が発生していたのに対して、STREAMだと0円です。
今回は単位株の取引で10万円以下の日産自動車を売買したので、これは松井証券を利用していれば、手数料は0円にすることも可能でした。
しかし、10万円以上の取引になる場合であれば、主要なSBI証券含めネット証券を利用するよりもSTREAMを利用した方が手数料分の利益が稼げることになります。
これはかなり魅力的だなと思いましたね。
そして、STREAMでは信用口座を開設すれば、取引をしなくとも四季報も見ることができます。
信用口座の開設には、アプリ内の申込から審査に1日程度かかりますが、四季報が見れれたり、板情報も充実するので取引しなくても開設しておくと良いと思います。
STREAMのデメリットとは
株の売買手数料が無料というメリットがあるSTREAMですが、デメリットもあります。
NISAが使えない
デメリットの一つが、少額投資非課税制度のNISAを利用できない点です。
STREAMではETFの取引も手数料0円になりますが、ETFを長期投資する上で相性の良いNISAが利用できないのは残念です。
そして、他のデメリットとしては、東証以外に単独で上場しているマニアックな銘柄の取引が出来ません。
単元未満株の1株は購入も売却もできない
STREAMと同じようなスマホ証券として LINE証券 があります。
LINE証券 は単元未満株式の1株から売買ができることが特徴ですが、STREAMは単元未満株式の購入はできず、売却もアプリからは出来ません。
そのため、株ロトキャンペーンで入手した1株などの単元未満株の売却は、STREAMのWEBサイトにある「お客さまサポートWEB」より、以下2通りの方法で売却する手続きを行う必要があります。
- 単元未満株式売却サービス
- 単元未満株式買取請求
単元未満株売却サービス | 単元未満株買取請求 | |
損益通算 | される | されない |
手数料 | 約定代金の1.1%(消費税込み)又は55円のいずれか大きい金額 | 550円(消費税込み) |
約定タイミング | 原則翌営業日始値 | 原則翌営業日終値 |
受渡タイミング | 約定日から起算して3営業日目 | 請求から1~2週間 |
このようにいくつかデメリットがあるSTREAMですが、私も含め基本的には楽天証券など従来のネット証券も併用して利用する人が多いです。