LINE FXが提供している売買シグナルのサービスを実際に使って取引してみました。
LINE証券はCFD取引サービスも開始するなど、証拠金取引も積極的に展開していますね。
LINE FXの売買シグナルに関する評判が気になる方にとって参考になるのではないかと思います。
売買シグナルを使った取引について
LINE FXに口座開設してなくても使える
LINE FXの売買シグナルは、LINE FXの口座を持っていなくても利用できます。
そのため、売買シグナルだけ参考にするという使い方が出来ます。
ただ、LINEの売買シグナルから直接売買できるのはLINE FXだけです。
対象となる取引通貨ペアは5つ
売買シグナルの通知対象となっている通貨ペアは下記5つです。
- USD/JPY
- EUR/JPY
- GBP/JPY
- AUD/JPY
- TRY/JPY
他の通貨ペアだと売買シグナルが利用できません。
通貨ペア毎の売買シミュレーション上の取引スプレッド
売買シグナル損益計算上の仮のスプレッドは通貨ペア毎に以下のようになっています。
- USD/JPY 0.2pips
- EUR/JPY 0.5pips
- GBP/JPY 1.0pips
- AUD/JPY 0.7pips
- TRY/JPY 1.7pips
FXは短期売買で取引回数が多くなるので、スプレッドが狭い米ドル円やユーロ円の取引が良いですが、トレンドが分かりやすい通貨ペアがある場合は、それを選ぶ戦略もありますね。
売買シグナルに使われるテクニカル指標
LINE FXの売買シグナルで使われるテクニカル指標は全部で10種類以上あります。
移動平均線
移動平均線とは、一定期間の価格の平均値をつないだ線のことです。トレンドや転換点などを分析するのに利用されます。
一般的には、移動平均線が上向きなら上昇トレンド、下向きなら下落トレンドと捉えることができます。短期の移動平均線が長期の移動平均線を下から上に抜けることを「ゴールデンクロス」、短期の移動平均線が長期の移動平均線を上から下に抜けることを「デッドクロス」と言います。
一目均衡表
一目均衡表とは、「時間軸」に着目したテクニカル指標です。
一目均衡表は、相場は売り方と買い方の「均衡」が崩れた方向に大きく動き、一度方向性が決まれば、今後の相場も「一目瞭然」(いちもくりょうぜん)であるという考え方に基づいています。
「雲」と呼ばれる抵抗帯が特徴で、雲と価格の位置関係や雲の厚さなどで今後の相場を判断します。日本人が考案したテクニカル指標で、海外でも「Ichimoku」として知られています。
ボリンジャーバンド
ボリンジャーバンドとは、移動平均線の上下に標準偏差を表示したもので、統計学的にこの中に収まる確率を利用したテクニカル指標です。
「移動平均線」とその標準偏差σ(シグマ)をチャートに重ねて描き、±2σの補助線内に約95%の確率で価格が収まることから、一般的には、現在値が−2σを下回った場合は買い、+2σを上回った場合は売りといった見方ができます。
パラボリック
パラボリックとは、英語で「放物線の」(parabolic)という意味で、チャートの上下に放物線(SAR)を表示したテクニカル指標です。
一般的には、価格がSARの上にある場合は上昇トレンド、価格がSARの下にある場合は下落トレンドを表し、SARと価格が交差するポイントが売買の転換点になるといった見方ができます。
エンベロープ
エンベロープとは、移動平均線から上下に一定に乖離した線を表示したテクニカル指標です。
価格が移動平均線から、どの程度離れているのかに注目し、上値や下値の目処を調べる際に使用します。一般的には、価格が下側の線に近づいた時は買い、価格が上側の線に近づいた時は売りといった見方ができます。
サイコロジカルライン
サイコロジカルラインとは、投資家の市場心理を統計的に表したもので、一定期間(一般的には直近12日間)の中で上昇した日数が何%になっているかに着目したテクニカル指標です。
数字は0~100%の間で推移します。一般的には、75%以上で買われ過ぎ、25%以下で売られ過ぎといった見方ができます。
DMI
DMIとは、英語で「Directional Movement Index」の略で「方向性指数」のことです。
相場の強弱を探る指標で、上昇力を示す+DIと、下落力を示す−DIの2つで判断します。ADXも併用して用いられることが多いです。
一般的には、+DIが−DIを上回ると買い、+DIが−DIを下回ると売りといった見方ができます。
MACD
MACDとは、英語で「Moving Average Convergence Divergence」の略で「移動平均収束拡散法」のことです。
異なる2つの期間(一般的には12日間と26日間)の指数移動平均線(EMA)の差を表したMACDラインに、MACDの単純移動平均線(MA)のシグナルライン(一般的には9日間)を加えた2本のラインの交錯などで相場の先行きを判断します。
一般的には、MACDラインがシグナルラインを上に抜けると買い、MACDラインがシグナルラインを下に抜けると売りとされ、MACDライン・シグナルがゼロライン(ヒストグラムが0)を上に抜けると上昇トレンド継続、MACDライン・シグナルがゼロラインを下に抜けると下落トレンド継続といった見方ができます。
モメンタム
モメンタムとは、価格の変化幅を示すもので、値動きの勢いや反転の目安を示すテクニカル指標です。
現在の価格から過去の価格を差し引いて算出します。一般的には、モメンタムがゼロラインを上に抜けると上昇トレンド、モメンタムがゼロラインを下に抜けると下落トレンドといった見方ができます。
ROC
ROCとは、英語で「Rate of Change」の略で「変化率」のことです。
現在の価格と過去の価格の変化率を表すテクニカル指標です。一般的には、ROCが中心のライン(0や1)を上に抜けると上昇トレンド、ROCが中心のラインを下に抜けると売りといった見方ができます。
Williams %R
Williams %Rとは、ラリー・ウィリアムス氏が考案した「%R」と呼ばれるテクニカル指標です。
Williams %Rは、現在の価格が過去の一定期間の最高値と最安値の間のどの辺の水準かを示しています。数字は0〜100%(または0%〜−100%)の間で遷移します。一般的には、0%近いほど買われ過ぎ、100%(または−100%)に近いほど売られ過ぎといった見方ができます。
CCI
CCIとは、英語で「Commodity Channel Index」の略で「商品チャネル指数」のことです。
値動きの振幅に対して、現在の値がどの程度乖離しているかを指数化して算出されます。一般的には、+100%を上回ると買われ過ぎ、−100%を下回ると売られ過ぎといった見方ができます。
直近高値安値
直近高値安値とは、直近の「高値」や「安値」のことです。
直近の「高値」や「安値」は、抵抗線(レジスタンスライン)や支持線(サポートライン)として認識されます。一般的には、直近高値を上に抜くと一段高が期待でき、直近安値を下に抜くと一段安の可能性が高まるといった見方ができます。
カギ足
カギ足とは、時間の概念を排除した非時系列チャートのことです。
上昇時は上方へ、下落時は下方へ縦線を引くことで、値幅の騰落をひとつの線で表します。
一般的には、「肩」(上昇から下落に転じた時の横線)が段階的に切り上がっている時は上昇トレンド(肩上がり)、「腰」(下落から上昇に転じた時の横線)が段階的に切り下がっている時は下落トレンド(腰下がり)といった見方ができます。日本に古くから伝わるチャートで、別名「値幅足」とも呼ばれます。
ポイント&フィギュア
ポイント&フィギュア(P&F)とは、時間の概念を排除した非時系列チャートのことです。
事前に定めた値幅以上の値動きがあった場合に、上昇を「×」、下落を「○」で記録し、パターン分析やトレンド分析などを行います。
新値足
新値足とは、時間の概念を排除した非時系列チャートのことです。
終値が高値を更新すると陽線、終値が安値を更新すると陰線で表します。一般的には、陽線転換で買い、陰線転換で売りといった見方ができます。
売買シグナル通知から取引まで
売買シグナルを使った取引の流れについて解説していきます。
売買シグナルの設定
まず使う売買シグナルの設定を行います。
取引する通貨ペアを決めて、新規注文を買いから入るか、売りから入るか、それとも両方かを選択します。
取引スタイルを選択します。短期取引から数週間単位の中期取引か、1ヶ月以上保有する長期取引を選択します。
FX取引なので基本は短期取引を選択します。中期や長期取引では、途中の含み損抱えた状態を恐らく耐えられない人が大半で、売買シグナル通りの取引が出来ないと思います。
次に、任意設定ですが、勝率を設定します。LINE FXの推奨は70%ですが、私の場合は85%に設定しました。この勝率を低くすると、その分シグナル発生数が増えるためLINE通知も多くなります。
最後に利用したいテクニカル指標を選択します。これは前述した21種類の中から自分好みの指標を選ぶことも出来ますし、LINE FXにおまかせすることも出来ます。
今回はおまかせ設定にしました。
最後に「この条件で設定する」ボタンをタップします。このときに今後どれくらいのLINE通知が届くかの見込み数が表示されるので、多いなと思ったらシグナル設定を見直しましょう。
売買シグナルが発生したらLINEで通知が届くので取引
売買シグナルが発生すると、以下のようにLINE通知が届きます。
この画面で「注文する」を選択すると、LINE FXアプリが起動して注文画面となります。
その後、売りシグナル(決済)の通知が来たら、通知内の建玉/照会を開くボタンをタップして、決済注文を行います。
今回の取引は利益が出ましたが、当然損切りになるケースもあります。
LINE FXの売買シグナルに関する評価
実際にLINE FXの売買シグナルを使っての評価ですが、現時点では決定的なデメリットがあります。
それは、この売買シグナルに対応した自動売買取引が出来ないことです。
LINE FX(ラインFX)を実際に使ってみた感想と自動売買について
日中常に取引できるような方なら良いですが、日中仕事しているような方だと売買シグナルの通知が来ても直ぐに取引できないケースがあります。
そして、夜中にシグナルが発生しても寝ていて取引できないケースがあるので、利益を出す機会を失ったり、損失を拡大させてしまうリスクがあります。
こういった売買シグナルは自動売買取引システムとセットになって最大限の成果を発揮するので、現状は他の自動売買システムを使う方が良いと評価します。
自動売買にはいくつか種類があり、自分でプログラムを組んで運用する場合はMT4やMT5を使う事になりますが、利用するには敷居が高いのが実情です。
既に作られているロジックでの取引を行う方が最初は簡単で、代表的なのはインヴァスト証券のトライオートFXとマネックス証券のオートレールがあります。