国内の証券会社で買うことが困難なアメリカのBDC銘柄。
以前は複数の証券会社で買うことが出来ましたが、現在は私が知る限り新興の1社のみしか取り扱っていません。
本記事では、BDC銘柄についての紹介とウィブル証券を利用してBDCの最大規模銘柄であるエイリス・キャピタル(ARCC)を実際に購入した例について解説します。
2023年11月ウィブル証券はBDC商品の取り扱いを停止しました
大手ネット証券を上回る米国株を7000銘柄を取り扱ってるウィブル証券
なお、BDC銘柄に間接投資する方法としてETFと投資信託もあります。こちらについては、下記記事を解説しています。
BDC銘柄
下記は主なBDC銘柄です。この中で最大規模なのがエイリス・キャピタル(ARCC)となります。
ティッカー | 銘柄名 | 主要取引所 |
---|---|---|
ARCC | エイリス・キャピタル | NASDAQ |
BBDC | ベアリングスBDC | NYSE |
CGBD | TCG BDC | NASDAQ |
HTGC | ハーキュリーズ・キャピタル | NYSE |
MAIN | メイン・ストリート・キャピタル | NYSE |
NEWT | ニューテク・ビジネス・サービシズ | NASDAQ |
NMFC | ニュー・マウンテン・ファイナンス | NASDAQ |
ORCC | オウル・ロック・キャピタル・コーポレーション | NYSE |
PSEC | プロスペクト・キャピタル | NASDAQ |
SSSS | スロ・キャピタル | NASDAQ |
以下はリアルタイム更新してるARCCの株価チャートになります。
楽天証券でARCCなどのBDC銘柄は買えないようになってしまった
以前まで楽天証券など日本のネット証券でBDC銘柄は売買をすることが出来ました。
しかし、楽天証券は前述したBDC銘柄全ての新規買い注文を2021年に停止し、買えなくなってしまいました。
また、私自身PayPay証券でBDC銘柄を保有していますが、今は新規購入はできず、売却しか出来ない状態です。
このように日本国内の証券会社だと一時期BDC銘柄は買えない状況でした。
BDC銘柄のARCC等を買える証券会社
国内は唯一ウィブル証券で買える
現在国内の証券会社で唯一BDC銘柄を買えるのがウィブル証券(webull)です。
ウィブル証券とは
ウィブル証券は2016年にアメリカで創業したスマホ証券で、ロビンフッドの競合企業になります。
取引アプリの総ダウンロード数は世界で3500万で、証券口座は米国だけで1000万を超えています。
最大の特徴はロビンフッド同様に株式取引の手数料を無料にしている点です。
日本のウィブル証券は、2021年にマディソン証券(旧ヤマゲン証券)を買収し、社名を変えた形となっています。
2023年4月から米国の現物株と上場投資信託(ETF)、6月からは日本株の取引サービスを始めていますが、今のところキャンペーン以外では手数料は有料となっています。
米国株の取扱銘柄は7000以上で楽天証券やSBI証券など大手ネット証券を上回ります。
大手ネット証券を上回る米国株を7000銘柄を取り扱ってるウィブル証券
手数料は?
ウィブル証券の米国株取引手数料は、約定金額の0.25%(税抜)と大手ネット証券の約半分と割安です。
証券会社 | ウィブル証券 | 楽天証券 | SBI証券 | マネックス証券 | サクソバンク証券 |
手数料 | 0.275% | 0.495% | 0.495% | 0.495% | 0.33% |
為替手数料 (片道のスプレッド) | 15銭 | 25銭 | 25銭 | 買い付け時は無料 売却時は25銭 | 25銭 |
上限 | なし | 22米ドル | 22米ドル | 22米ドル | 19.8米ドル |
最低手数料 | なし | なし | なし | なし | なし |
外貨決済 | 可能 | 可能 | 可能 | 可能 | 可能 |
一方で他のネット証券のように手数料の上限はありません。
因みに楽天証券などで手数料が上限の22ドルに達するのは、約定代金が4,444.45米ドル以上となった場合です。
4,444.45米ドルは1ドル147円で計算すると約65万円以上の取引となります。
因みにウィブル証券で4,444.45米ドル取引した場合の手数料は12.2ドルと10ドル(約1500円)近くまだ安いです。
実際にウィブル証券でARCCなどのBDC銘柄を購入してみた
実際にウィブル証券でBDC銘柄を買ってました。
その結果ウィブル証券で買えるBDC銘柄と買えないBDC銘柄がわかりました。
ウィブル証券でも買えないBDC銘柄
ウィブル証券でも買えないBDC銘柄としてはオウル・ロック・キャピタル・コーポレーション(ティッカー:ORCC)があります。
それ以外のARCCやMAINなどのBDC銘柄は買うことが出来ます。
ウィブル証券でBDC銘柄を買う手順
ウィブル証券でBDC銘柄を買う手順について説明します。
- 口座開設
- アプリのインストール
- ログイン
- 入金(クイック入金機能はありませんが、銀行営業時間内なら30分程度で口座に反映されます)
- 資産タブを選択
- クイックトレードをタップ
- ティッカーで銘柄検索し、買いたいティッカーをタップ
- 注文株数等を入力して注文を出す
それでは具体的に説明していきます。
口座開設して、スマホにアプリをインストールします。
なお、WindowsやMac用のデスクトップアプリも用意されているので、スマホ以外でも取引ができます。
ログイン出来たら、BDC銘柄を買うための資金を銀行振り込みで入金します。
クイック入金機能はまだないので、土日祝日など銀行の営業時間外の時間帯は入金が遅くなります。
通常の時間帯であれば、30分ほどでウィブル証券の口座に振り込んだお金が反映されます。
ここまでが準備となります。
次に実際にBDC銘柄を買う手順です。
スマホアプリでの操作を説明します。
スマホアプリを開いたら、資産タブをタップします。
次にクイックトレードという箇所をタップします。
銘柄検索の画面になるので、取引したいティッカーを入力し、選択します。
注文画面になるので、預り区分を特定にします。これは確定申告が基本不要となる特定口座で取引することを意味します。
決済通貨は、既にウィブル証券で取引をしていて米ドルがある場合は米ドルを選択しましょう。為替手数料を節約できます。
初めて取引する場合は、日本円に変更します。
これで買付ボタンをタップします。
注文内容の確認画面が表示されるので、問題なければ注文ボタンをタップします。
注文受付画面が表示されます。
後は約定するのを待つだけです。
成行で注文した場合は、即時約定しました。
上記例はARCC銘柄を例に説明しましたが、MAINなど他のBDC銘柄についても同様に取引できました。
IB証券等の海外証券会社で買う
ウィブル証券以外でBDC銘柄を買う方法としては、日本語に対応している海外証券会社を利用する方法があります。
米国株だとIB証券ことインタラクティブ・ブローカーズ証券が知られています。
インタラクティブ・ブローカーズ証券(IB)を12年間使ってみて感じた事
ただ海外証券会社は日本の法規制が適用されないため、特定口座など日本固有のサービスがありません。
そのため確定申告が非常に面倒くさいので、多くの方にはお勧めできません。
いずれウィブル証券でもBDC銘柄の取引は制限される可能性が高い
楽天証券をはじめ、SBI証券やPayPay証券、そしてサクソバンク証券はBDC銘柄の取引が制限されています。
即ち、BDC銘柄の取引制限は証券会社固有の問題ではないということです。
現在ウィブル証券を利用するとBDC銘柄を取引できますが、どこかのタイミングで買い注文は制限されると考えておいた方が良いです。
上記証券会社も買える時にBDC銘柄を買っておけば、その後の配当は受け取ることが出来ていますので、BDC銘柄の購入を考えている方はウィブル証券に口座開設して、早めに購入を済ませておくと良いでしょう。
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